
タイムラプスとは、写真を1枚ずつつなぎ合わせてコマ送り動画にする撮影方法です。
変化する天気や星の動き、作業風景などの時間の経過をギュッと凝縮して表現できます。
近年やスマートフォンでも撮影できるようになったことで、テレビや映画だけでなく、YouTube上の動画やSNSでも見かけることが増えてきました。
今回はタイムラプスのメリットや撮影に適しているシーン、撮影方法などを製造業・製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社の株式会社エルモがご紹介します。
タイムラプスとは?
タイムラプスとは、「時間=time」と「経過=lapse」の名前が示す通り、同一アングルにて静止画を一定間隔で撮って並べ、動画として流す方法のことで、「微速度撮影」とも呼ばれます。
厳密には動画ではなくインターバルを設けて連続撮影した写真になるため、再生すると早送りしているように見えます。
私たちの身の回りにあるものではパラパラマンガが最もイメージに近いものです。
タイムラプスとストップモーションの違い
タイムラプスと似た要素としてストップモーションがありますが、これらは全く別の撮影手法です。
タイムラプス
カメラを定点で固定して被写体を撮影する手法で、被写体側が自主的に動きます。
例)天気の変化、夜空の星の動き、ビルの建築シーンなど
ストップモーション
被写体を撮影者自らが動かしながら撮影する手法です
例)プラモデルやジオラマを動かしてのアニメーション
タイムラプスで撮影するメリット
タイムラプスで撮影することの主なメリットは以下のとおりです。
臨場感・非日常感を演出できる
タイムラプスは通常の動画では難しいシーンを演出できることがメリットのひとつです。
例えば、花のつぼみが開く瞬間や、青い空を白い雲が流れていくようす、夜空の天の川など、タイムラプスで撮影することでとてもドラマティックな画になります。
タイムラプスで撮る動画には独特の美しさと迫力があり、臨場感や非日常感を演出する手法としても多用されています。
時間をコンパクトまとめて表現できる
タイムラプスは被写体の時間の移り変わりを、短くコンパクトまとめて表現できることが魅力です。
現実では数時間、場合によって数日かかっている事象を数十秒程度に早送りして見せることができるため、時間の経過をわかりやすく表現しつつ、ビフォーアフターを端的に伝えられるのがメリットです。
映画やドラマにおいても「昼→夜」「夜→朝」のようにタイムラプスを使って場面転換するケースがあり、見る人に”時間が経過した”ことを直感的に伝えています。
動画よりもデータが軽く済む
一般的に、動画のデータ量はテキストや静止画よりかなり大きくなります。
撮影時間が長くなればなるほどデータ量も大きくなるため、数時間~数十時間に及ぶような長時間撮影は基本的に行いません。
保存する媒体の容量はもちろん、あまりにも巨大なデータは編集作業での取り回しが悪いためです。
一方でタイムラプスは、連続した静止画を動画にしたものであるため、データ量も小さく長時間撮影にも向いています。
静止画1枚あたりの画質を上げてもデータサイズにそれほど影響が出ないため、高画質化しやすいという点もメリットになります。
タイムラプス撮影におすすめのシーン
タイムラプスを撮影するにあたって、おすすめのシーン、向いている用途をお伝えします。
天候の変化
青い空に白い雲が流れていくようす、沈んでいく夕日、暗闇から顔を出す朝日など、天候の変化はタイムラプスが向いている代表的なシーンです。
特に山の上など高い場所から撮影すると、風が強く雲の動きも早いことからよりダイナミックな画を撮ることができます。
街(人)の動き
交差点を行き交う人々、道路を走る車やバスなど、街の動きもタイムラプス向きのシーンのひとつです。
人や乗り物の動きをミニチュアのセットのように表現することができ、情緒的な見せ方が可能になります。
特にブランドメッセージ動画やパーパス動画のようなイメージ動画にもよく活用されています。
星空
満天の星空もまたタイムラプスで人気のシーンのひとつです。
画面の端から端へゆっくりと星空が動いていくようすは非常にドラマティックで、スケール感と幻想的な美しさを両立させた画を撮ることができます。
昼の撮影と比べてセッティング面で技術は必要ですが、タイムラプスだからできる映像表現と言えます。
植物の開花
植物がつぼみの状態から徐々に花開いていく流れもタイムラプスならではのシーンと言えます。
植物の開花には何日もの時間がかかることも珍しくなく、難しい撮影ではありますが、非常に迫力のある美しい画を撮ることができます。
また、”花開く”というようすを「物事が成就する」「才能が開花する」「実を結ぶ」といった意味のイメージカットとして使うことも多く、ブランドメッセージ動画やイメージ動画でもよく用いられています。
建築現場
マンションやビル、商業施設などの建設物は長い月日をかけて少しずつ完成させていくものです。
何も無い土地に基礎ができ、みるみるうちに建物ができあがって伸びていくようすは、建築物のビフォーアフターを端的にわかりやすく表現できます。
映像作品として撮るケースと、作業記録(施工記録)として撮るケースの両方があります。
制作風景
イラストや絵画の制作風景、舞台やライブのセットができあがっていく風景など、アート作品やイベントなどの制作風景もタイムラプスにすると見ごたえがあります。
ゼロから徐々に作品が完成していくようすは、プロの技術を垣間見ることができ、見ごたえのある画になります。
タイムラプス動画の撮影方法
タイムラプスの撮影方法についてご紹介します。
カメラ
近年のカメラにはインターバル撮影機能のように、タイムラプスを撮影する機能が付いているものが多くあります。
オートフォーカス(AF)がオンになっていると、シャッターを切るたびに焦点が変わる可能性があるため、AF機能はOFFにしておきます。
撮影間隔であるインターバルおよび撮影枚数を設定します。
その際、ブレを防ぐために手振れ補正をオンにしておきましょう。
撮影が長時間に及ぶため、カメラは三脚での固定することが必要になるため必ず用意してください。
撮影が終わったら、PCへデータを取り込み、編集ソフトにて写真を並べて動画にすれば完成です。
iPhone
iPhoneの場合、iOS8以降のOSおよびiPhone4S以降の機種には、タイムラプス機能が標準で搭載されています。
カメラアプリを起動しての画面下のスライドメニューをタイムラプスにあわせれば撮影できます。
シャッターボタンを押せば撮影が開始され、再びボタンを押すと終了し、保存されます。
iPhoneの場合も、手振れや撮影負担の観点から、必ず三脚に固定してから撮影するようにしてください。
なお、iPhoneのタイムラプス撮影では一眼カメラのようなインターバルの設定はなく、撮影時間に応じて自動的に決められます。
動画の再生時間も撮影時間に応じたものに調整されることから、再生スピードを考慮して撮影時間を決めることが必要になります。
Android
Androidでは、機種によってタイムラプス機能が有無が変わるため、所持している端末がタイムラプスに対応しているのかをまずは確認してください。
タイムラプス機能が搭載されていない端末でも、専用のアプリをインストールすることで撮影することができます。
タイムラプスに対応している機種の場合は、カメラアプリを起動し、画面下部を左右にスワイプしてタイムラプスに切り替えます。
その状態でシャッターボタンを押せば開始、もう一度押せば終了し保存されます。
細かなユーザーインターフェースの違いはあるものの、基本的にはiPhoneでの操作と同じです。
タイムラプス動画を撮影する際の注意点
タイムラプス動画を撮影する場合は、いくつか気をつけなければいけないポイントが存在します。
カメラを固定してブレを防ぐ
タイムラプス撮影においては、カメラを三脚に固定することが何よりも重要です。
タイムラプス撮影は長時間に及ぶことから、手持ちで撮影すると手ブレで画面が揺れてきちんと撮影できません。
カメラをしっかりと固定して、ブレのない状態で撮影してください。
また、三脚の設置場所にも気を配り、傾きや凹凸などで勝手に動いたりズレたりしないポイントを見つけて設置・固定するようにしてください。
バッテリーやデータ容量を確認する
タイムラプス撮影は長時間になるため、カメラやスマートフォンのバッテリーが切れないように注意しておきましょう。
撮影時間とバッテリーの稼働時間を確認して、状況に合わせて大型のバッテリーに変えたり、ACアダプターの駆動に切り替えておくなどの対処が必要です。
また、動画を保存するメディアの空き容量も要チェックです。
撮影途中でメディアの容量が不足するとそれ以上記録できなくなります。
タイムラプスは撮影時間が長くなるため、失敗した場合の再撮影はハードルが高くなるため、事前に確認しておくことが大切です。
天気の変化に注意する
タイムラプスを屋外で撮影する場合は、天気の変化に注意が必要です。
撮影を始めたタイミングでは天気が晴れていたとしても、撮影が進むにつれて天気が悪くなって雨が降ってくるというケースも考えられます。
カメラやスマートフォンは基本的に雨に弱く、特に長時間雨に晒されるようなシチューエーションには耐えられません。
特に山や海沿いは天気が変わりやすいため、撮影時間が長くなる場合は天気の状況を常にチェックして、状況に合わせて早めに撤収するなどの対応が必要です。
事前に撮影時間を確認しておく
タイムラプスを撮影するときは、事前に撮影時間を計算しておきましょう。
一般的なタイムラプス動画では、1秒間に30枚の写真が使用されます。
例えば、10秒の動画を撮影する場合に必要な写真の枚数は10秒×30枚=「300枚」になります。
撮影のインターバルを5秒に設定している場合は、300枚×5秒=「1500秒(25分)」の時間が必要になります。
被写体の動きや必要な動画尺によって必要となる撮影時間が変わってくるため、事前に必要な時間を計算してスケジュールを確保するようにしてください。
撮影する内容に合わせて撮影間隔を調整する
タイムラプスは、撮影間隔(インターバル)を調節することで動画の仕上がりが変わります。
そのため、撮影したい動画のイメージに合わせて撮影間隔を調節することが重要です。
【撮影間隔による仕上がりの違い】
撮影間隔が短い:ゆっくり動いて見える → 変化がわかりやすく滑らかな動画
撮影間隔が長い:早く動いて見える → 大きな変化を感じられる動画
タイムラプスに関するまとめ
タイムラプスは数ある撮影手法の中でも特殊な方法のひとつで、「時間経過」の表現に長けた撮影手法です。
撮影する対象・シチューションによって向き不向きがはっきりしており、必要な撮影時間も長くなることから、どんな動画コンテンツにでも使える万能選手ではありません。
ですが、用途を選べば通常の映像にはない臨場感や迫力など、独特な表現が可能で、伝える力をグッと引き上げることが可能です。
ぜひこの記事を参考に、タイムラプスを有効活用してください。
わたしたち株式会社エルモは、製造業や製薬・医療機器メーカーを中心に500社以上の動画制作実績があります。
販促PRから採用活動、ブランディング、社内の技術継承、安全教育、周年式典にいたるまでBtoB取引におけるあらゆる用途の動画を制作しています。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
伝わる動画制作 編集部
製造業や製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社として、製造業・医療業界ならではの課題と、その解決法としての動画活用術を発信。広報販促、マーケティング、ブランディング、採用、研修・安全教育など、それぞれの領域における動画活用の最新情報やノウハウ、事例などを随時お伝えしています。