今回は2024年5月8日(水)~5月10日(金)にかけてインテックス大阪で開催された「サステナブルマテリアル展」のレポートをお届けします。
動画制作会社の視点で、各ブースの出展内容や動画の活用方法などを製造業・製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社のエルモがご紹介します
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展示会で本当に使える・効果が出る動画の活用方法【展示会動画】
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目次
サステナブルマテリアル展の概要
サステナブルマテリアル展は、サーキュラーエコノミー・脱炭素社会に向けた素材総合展で大阪では4回目の開催になります。
本展示会は「高機能素材Week」に含まれていて、他にも
●Photonix
●接着・接合エキスポ
●FILMTECH JAPAN
●CERAMIC JAPAN
●METAL JAPAN
などから成る比較的大型の展示会です。
インテックスの2号館・4号館・5号館の3会場にまたがって開催されていましたが、
5号館すべてがサステナブルマテリアル展に割り当てられており、注目度の高さが伺えます。
近年はサステナビリティやカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーといったキーワードが取り立たされ、生産活動におけるCO2の削減や製品そのものをリサイクル性の高い素材に変えることで環境負荷を抑える取り組みが重要視されています。
「植物由来材料」「長寿命化・軽量化素材」「バイオマス包装資材」などが展示されていることもあってか、最終日でもたくさんの方が来場されていました。
展示会出展の目的
ビジネス活動において王道の選択肢である展示会ですが、出展する目的としては主に以下の2つです
(1)製品やサービスの拡販
自社の製品やサービスをより多くの来場者にPRし、「見込み客を増やす」「営業先を増やす」ことに繋げる。
来場者の顔を見て話ができ、連絡先(名刺)も入手できる。ある程度まとまった数の見込み客を効率的に手に入れることができます。
(2)マーケットの声収集
開発中の製品やサービス、新しい技術などを発表して来場者のリアルな声を収集し、「方向性の確認」や「新たな活用方法の模索」「製品化への道筋」などを確認する。
企業側の企画意図とマーケットの声をすり合わせる場として活用できます。
7割程度のブースで動画が採用
技術や開発品の展示がメインということもあって、「製品にどのように活用するか」「特長やメリット」「スペック」などを動画を使って補足されているブースが非常に多かった印象です。
体感としては7割程度のブースで動画が流されており、開発品ひとつひとつに対して動画を制作されているケースも珍しくありませんでした。
展示会動画の役割と使い方
多くの展示ブースで流されるようになった展示会動画ですが、こちらも出展内容や目的に応じて最適な活用方法があります。
動画コンテンツの目的はあくまで「出展内容や説明する人員を補佐する」ものであり、動画単体で完結するものではありません。
目的別に見る動画の有効な活用方法
製品やサービスの拡販の場合
●製品やサービスの特徴を端的にわかりやすく伝える
●競合他社との被りを避けつつ存在感をアピールする
●製品・サービスの使い方や設置(設定)方法を紹介する
マーケットの声収集の場合
●技術や仕組みを見える化する
●アンケート結果・試験結果などのデータ(エビデンス)を開示する
これらのポイントについては下記の「展示会で本当に使える・効果が出る動画の活用方法」で詳しくご紹介しています。
展示会でのプロモーション方法でお困りの場合はぜひ合わせてご確認ください。
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展示会動画の制作にかかる費用は?
制作する動画の内容や尺、表現方法などにもよりますが、概ね「50万円~100万円」程度が相場です。
制作には1ヶ月~2ヶ月程度かかるため、開催日に合わせて少し早めにスタートできると不測の事態にも対応しやすいためおすすめです。
動画制作にかかる費用に関しては以下の記事で詳しくまとめています。
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展示会動画の制作実績
展示会動画の実績の一例をご紹介します。
メンテナンス業務を効率化する常設点検足場の紹介動画
膜の特性を活かした新しい常設点検足場の紹介動画。
橋梁のメンテナンスに関する現状(※)や製品のメリット、特筆すべき機能、エビデンスなどを5分程度にまとめました。
動画撮影が難しいこともあって全体をイラストと3DCGを使って構成。
撮影が可能な耐久試験や性能試験は動画を使うなど、さまざまな表現を使い分けてわかりすさを担保しています。
(※)橋梁の点検作業の多くは仮設足場を組んだり高所作業車を用いて行う必要があり、さらに道路管理者や鉄道管理者との協議やメンテナンスコストが毎回かかることから、足場の常設化が進められています。
工業炉の脱炭素化に向けたロードマップ動画
工業炉の脱炭素化に向けた今後のアクションをまとめたロードマップ動画。
2050年の工業炉のカーボンニュートラル化に向けた取り組みを5つのフェイズに整理して説明。
長期的な目標であること、現時点では具体例を出すことができない項目が存在することなどに鑑み、
アニメーションを用いてそれぞれのアクションやその流れ、概念などをビジュアル化することで
見る人の端的な理解を促しています。
スマートファクトリー構想のビジョン動画
繊維ベンダーを集めた展示会で放映する自社の未来を表現したインフォグラフィック動画。
繊維製造の現場は、他業種に比べてアナログが部分が多く、昨今の自動化やAIなどのトレンドからは少し距離がある現状となっていました。
自社の繊維製造現場のスマートファクトリー化を進め、従来よりも高速で高効率なものづくり体制を実現きるイメージをアニメーションで表現。
ベンダーに対して「新たな可能性を一緒に模索していきましょう」と訴えかける内容となっています。
センサ機器の技術紹介動画
鉄道運行に関わる、さまざまなメンテナンス業務の負担を軽減できるセンサ機器の紹介動画。
専門的な技術を端的に90秒ほどでわかりやすくアニメーションで表現しています。
鉄道運行管理業務に関する現状の課題や、センサ機器をつかってどのような課題を解決できるのかを端的に解説しています。
展示ブースやWEBサイトなどでご活用されています。
サステナブルマテリアル展の展示の方向性
一通りぐるっと回った印象としては、「開発品」や「技術」の展示が多く、実製品は割と少なかったように感じます。
主な展示内容
植物由来の主原料から作られた生分解性のドリップバッグ。
従来でもお茶用のドリップバックはあったが、今回コーヒー用のものを開発されたとのこと。
コーヒーはどうしても細かな微粉が出てしまうため、お茶用のものを使うとカップの底に粉が溜まってしまうとのことで、実際繊維を見てみると細かさが全く違うことがわかります。
日本製紙は紙でできたパッケージを多数展示されていました。
最近は環境負荷を考慮して、お菓子や芳香剤などを中心に紙パッケージへの置き換えが進んでいるとのこと。
大阪ガスケミカルではポリ乳酸改善樹脂の開発品が多数展示されていました。
物性を変えることで生分解性に特化したものから伸縮性に優れるもの、高強度のものまで幅広く対応できるとのこと。
プラスチックの射出成形で日用品からスポーツ用品、自動車部品までさまざまな用途に対応(木下産業)
こちらのブースは来場者の目を引く展示物でたくさんの方を集客されていましたが、詳細は後述。
自動車部品用の加飾フィルムの展示も。
現在の自動車はADAS(先進運転支援システム)をはじめとして多数のセンサーが搭載されているため、これらの信号を透過・受信できるフィルムの優位性が年々高まっているそうです。
大気社のフィルム製品の展示。塗装とかなり近い質感を再現することが可能になったとのこと。
光を通すため、フィルム表面にLEDなどで意匠を施すことができるのも塗料にない強み。
フロントバンパーのこのような複雑な形状でも1枚のフィルムで出力が可能。
メリットも大きいがコスト面なども課題もあるそうです。
サステナブルマテリアル展の注目ブース
ここからは来場者の注目を集めていたブースやその集客方法、動画コンテンツの活用法などをご紹介します。
小さなスペースでも来場者の注目を集める工夫
ブースの大きさは2~4コマ程度が大半でそれほど大きさでインパクトを与える展示は少なかったように思います。
技術や開発品の展示がメインとなると、どうしてもこじんまりとした印象になりやすいこともあってか、製品とは別の方向で人目を引く努力をされているブースもありました。
ひときわ目を引くエイリアンを発見。
これまでさまざな用途・業界で活用されてきたプラスチックの射出成形技術を活かして、すべてプラスチック素材で制作されたそうです。
テーマが「未知への挑戦」ということでエイリアンになったそうで、来年は別のものを制作されるとのこと。
こちらは東洋紡せんいのブースで、ど迫力のイラストが目を引きます。
有名なイラストレーターの作品かとお聞きした所、そんなことはないと。「インパクトが大事かと思ってやりました」とのこと。
実際には↓のような繊維素材が複数展示されていて、イラストは展示内容とは関係ないのですが、その迫力からか多くの方がブースの前で足を止めて見られていました。
まとめ
大阪では4回目となるこの「サステナブルマテリアル展」ですが、出展者にお話を伺うと年々来場者が増えているようで、東京展は大変なにぎわいを見せているとのこと。
日本の基幹産業である自動車をはじめ、製造業では” サステナブル ” や” カーボンニュートラル ”が大きなテーマで、製造時の環境負荷を抑える取り組みはもちろん、その製品のもとになる各種部材や部品がどのような素材で・どのように作られているのかにも注目されるようになっています。
今回の盛り上がりを見ていると自社の技術やビジョンを正確に・わかりやすく伝え、価値を理解してもらうためには、リアル開催の展示会は今でも大きな魅力を持っていることを感じさせられました。
特に今回のような出展内容の場合、「説明の補完」や「理解の補助」のために動画コンテンツは非常に有効です。
今後同じような展示会への出展を検討されている、技術やノウハウをひとりでも多くの人に正しく訴求したいとお思いの方はぜひ一度ご相談ください。
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わたしたち株式会社エルモは、製造業や製薬・医療機器メーカーを中心に500社以上の動画制作実績があります。
販促PRから採用活動、ブランディング、社内の技術継承、安全教育、周年式典にいたるまでBtoB取引におけるあらゆる用途の動画を制作しています。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
伝わる動画制作 編集部
製造業や製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社として、製造業・医療業界ならではの課題と、その解決法としての動画活用術を発信。広報販促、マーケティング、ブランディング、採用、研修・安全教育など、それぞれの領域における動画活用の最新情報やノウハウ、事例などを随時お伝えしています。