開催を6ヶ月後に控えて、徐々に全体像が見え始めた「大阪万博」
企業展示の予定も続々と決まり、今後は各社出展内容の検討を進めていく段階になります。
しかしながら万博出展は一般的な展示会や学会出展と異なり制約が非常に多く、従来のイベント出展ようなPR活動ができないのが大きな特長です。
今回は、そんな万博出展の中でも当社が企業展示を支援している「大阪ヘルスケアパビリオン」を例に、展示方法や注意すべきポイントなどをご紹介します。
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大阪万博(ヘルスケアパビリオン)ならではのレギュレーション
通常の展示会や学会出展に関しては、ビジネスやそれに伴う状況共有を主な目的としていますが、万博の場合は「※ 世界中からたくさんの人やモノが集まるイベントで、地球規模のさまざまな課題に取り組むために、世界各地から英知が集まる場」と位置づけられており、一般的な展示会とは目的が異なります。
※大阪万博の開催目的ページより引用
もっと端的に言うと「企業としての営業活動が禁止」されています。
大阪万博(ヘルスケアパビリオン)における禁止事項
展示・出展ガイドラインでは以下の事項が規制(禁止)されています。
- 既に市場に流通している商品やサービスの展示・紹介
- チラシ等の印刷物の配布
- 企業パンフレットの配布
- 来場者アンケートの実施
- 企業ブースにおける人員の配置
- 試飲や試食物の提供
- 企業ブース壁面や床面の装飾(張替え)
- 独自のデザイン・形状の企業ブース(木工造作等を含む)
自社の存在を目立たせるためにオリジナルのブースを作ったり、社員がブースに立って各種資料やパンフレットを配布するなど、一般的な展示会ブースで行われているほぼ全ての行為は禁止されています。
逆に言えば、これらの制約をクリアする展示が求められます。
エルモでは現在複数のヘルスケアパビリオン展示案件を担当しておりますので、こちらの制約も含めた適切なご提案・コンテンツ設計が可能です。
大阪万博(ヘルスケアパビリオン)で展示できるもの・その方向性
上記の制約をクリアするためには、制作物・展示物の方向性も再考が必要となります。
展示の方向性
従来は「自社製品/サービスの優位性や効果、ベネフィットなどを伝え、導入を検討してもらう」ためのPRツールが求められましたが、今回のヘルスケアパビリオンの場合は「自社の技術や取り組みが、持続可能な社会の実現にどのように貢献するか」という切り口で伝える必要があります。
新しくコンテンツを制作する場合はもちろんですが、従来のパネルや動画を使い回す場合も、構成の見直し等が必要になる場合が考えられます。
なお、海外からの来場者も多く想定されることから、「文字情報として提供する案内や説明等は、日本語及び英語の2言語で表記する」と定められている点にも注意が必要です。
展示内容
ヘルスケアパビリオンの展示・出展ゾーンはすべて共用のエリアとなっていて、大きさも「2,000mm × 2,630mm」と決められています。
また、1週間ごとに展示企業が入れ替わるというスケジュールの都合もあるためか、自社スペースにおける独自の造作はもとより、壁面や床面を装飾することも不可となっています。
ですので、基本的には与えられた基本展示パーツの中から展示内容を検討する形となります。
ヘルスケアパビリオンの基本展示パーツ
- モニター設置用パーツ&40インチモニター
- 商品棚(W900とW450の2種類)
- 展示台
- 説明パネル受けベース
また、オプションパーツとして「デジタルサイネージ」や両面からパネルを設置できる「カテゴリーサイン」などを選択可能です。
考えられる制作物・展示物
これらの展示パーツを踏まえると、実際に展示できるものは以下の4種類となります。
【1】 実機展示
実際の製品や素材を持ち込んで展示する。
大きさの制約があるため、大きな設備や装置は持ち込めないため注意。
また、スタッフを常時配置して説明することが難しいため、ある程度見てわかる・伝わる展示物にするか、他の展示物で十分にフォローする必要があります。
【2】 動画
40インチモニターで流すもしくはデジタルサイネージで流すための動画。
動画の音を出すことは可能ですが、それほどボリュームを上げることはできないため「ナレーション内容を字幕で表示する」といった音声が聞こえにくい場合を想定した対策が求められます。
※日本語・英語の2言語での対応が必要
【3】 パネル(数枚)
パネル受けベースおよびカテゴリーサインに貼り付けるためのパネル
大きなサイズを1枚どーんと貼り付けるのか、小ぶりなサイズを複数枚貼り付けるのは展示内容との相談になります。
※日本語・英語の2言語での対応が必要
【4】 デジタルサイネージ(※オプション)
オプションのデジタルサイネージを選択した場合、こちらでも写真や資料、動画などを流すことが可能。
モニターサイズが2種類(W630×H2055とW566×H973)ありますが、どちらも縦長のモニターのため、動画を流す場合は縦型用に加工や調整なので注意が必要です。
※日本語・英語の2言語での対応が必要
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大阪万博(ヘルスケアパビリオン)における制作実績
こちらは現在鋭意制作中です。
展示に関するお悩みや進め方の疑問など、お困りの点がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
話題性の大きな大阪万博ですが、営業面という観点から見ると制作が多く、表現できる内容も限定されてしまうことから、その意義に疑問を持つ方もいらっしゃるのではないかと思います。
大阪万博の出展専用に制作物を作っても、他の用途に活用できなければ費用対効果が落ちてしまうという懸念もあります。
万博独自の制約を回避しつつ、各種営業やイベントなどの用途でも活用できる構成を模索しながら制作を進めていくのがベストな選択です。
展示に関するお悩みや進め方の疑問など、お困りの点がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
わたしたち株式会社エルモは、製造業や製薬・医療機器メーカーを中心に500社以上の動画制作実績があります。
販促PRから採用活動、ブランディング、社内の技術継承、安全教育、周年式典にいたるまでBtoB取引におけるあらゆる用途の動画を制作しています。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
伝わる動画制作 編集部
製造業や製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社として、製造業・医療業界ならではの課題と、その解決法としての動画活用術を発信。広報販促、マーケティング、ブランディング、採用、研修・安全教育など、それぞれの領域における動画活用の最新情報やノウハウ、事例などを随時お伝えしています。