企業活動では、顧客や取引先、株主、投資家、求職者、近隣住民などのステークホルダーに対してさまざまな情報を発信します。

内容によって社外向け・社内向けと分かれますが、それぞれの対象に向けたイベントを実施することも多く、そのイベントの訴求力を高めるために効果的なツールが「イベント動画」です。

今回は「イベント動画のメリットと効果を最大化させるためのポイント」を実際の事例を交えながら、製造業・製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社の株式会社エルモがご紹介します。

イベント動画とは?

イベント動画は、周年式典や社内の決起集会、ビジネスコンテストなどをはじめとした社内向けのイベントや、展示会や説明会などの社外向けのイベントを告知・集客・記録するための動画の総称です。

イベント動画を介してイベントそのものの存在を認知してもらったり、来場された方の意識・エンゲージメントを高めたり、あるいは特定のアクションを促したりとさまざまな狙いがあります。

また、周年式典や社内表彰などはイベント自体を動画として記録しておくことで、いつでも見返すことが可能で、社内資産としても活用できるため、幅広く活用することが可能です。

イベント動画の種類

イベント動画は社内外のイベントを告知・集客・記録するための動画の総称であり、その内容やシチュエーションによってさまざまな種類があります。

その代表的な種類をご紹介します。

イベント動画の種類

  • オープニングムービー
  • ティザームービー
  • プロモーションムービー
  • アタックムービー
  • セミナー動画

オープニングムービー

オープニングムービーは、イベントの冒頭で流すための動画で、参加者や来場者の注目を集めて、イベントへの期待感や没入感を高めるために使用されます。

カウントダウンや印象的なビジュアルを使って来場者の注意を引く演出がよく活用されます。

来場者が多くなるほど会場全体がざわつきやすく、全員が同じ方向に意識を向けることは難しくなるため、規模が大きなイベントほどオープニングムービーの効果は高くなります。

ティザームービー

ティザームービーとは、イベントの告知を目的とした動画です。

「ティザー=焦らす」という名の通り、そのイベントの情報を少し含めて内容をチラ見せすることによって、見る人の興味関心を継続させることが目的です。

発表の2週間前、1周間前、3日前といったように段階的に情報を公開していく手法も存在します。

映画の予告編が代表的なものですが、自動車やIT機器、ゲームなど幅広い分野で活用されている訴求手段です。

プロモーションムービー

プロモーションムービーはイベントの魅力をアピールするための動画です。

ティザームービーとは異なり、イベントの内容・ポイントを紹介したり、イベントのハイライトを取り上げたりすることで、イベントの魅力を直接的にアピールして、より多くの参加者を募るのが主な目的です。

プロモーションムービーを見る人に「面白そう」「参加したい」と思ってもらい、具体的なアクションを起こしてもらうことが重要になります。

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アタックムービー

アタックムービーは、イベントの節目のタイミングで参加者の興味や関心を惹くための動画のことで、表彰式や展示会などに活用されます。

特に長時間開催の場合には、イベントにメリハリをつけることができるので、参加者の集中力を途切れさせないことに役立ちます。

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セミナー動画

セミナー動画はその名の通り、セミナーの内容を記録した動画です。

主にイベント会場やセミナー会場でのリアルなセミナーを撮影する方法と、オンラインセミナーを録画する方法の2種類があります。

セミナーに参加した方に対してリマインドとして送ったり、リアルのセミナーに参加できなかった方に対してオンラインで参加してもらったり、アーカイブ化しておき過去のセミナーを視聴できるようにするなど、さまざまな方法が考えられます。

イベント動画を制作するメリット

イベント動画はイベントの告知や集客、記録などの面でさまざまなメリットがあります。

イベント動画を制作するメリットを以下にご紹介します。

イベント動画を制作するメリット

  • イベントの宣伝と集客に貢献できる
  • 短時間で効果的にイベント概要を伝えられる
  • コンバージョン率を高められる
  • イベントを記録し終了後も活用できる

イベントの宣伝と集客に貢献できる

動画の魅力はその豊富な情報量によるメッセージ性の高さです。

1分間の動画にはWebサイト3,600ページ分、およそ180万語分の情報量があるとも言われており、これは紙媒体を含めた他の媒体と比較しても圧倒的です。

また、紙媒体やWebメディアは情報を取得するために能動的に動く必要がありますが、動画はただ見ているだけで視覚と聴覚を通じて情報が入ってくるため、より手軽に負担なく情報を取得することができます。

このような理由からイベントの宣伝や集客との相性がよく、効果的にアピールすることが可能です。

短時間で効果的にイベント概要を伝えられる

動画は視覚と聴覚の両方から情報を伝えることができるため、豊富な情報量をより短時間で伝えられることも大きなポイントです。

すでに興味関心のある方に対する情報発信であれば少々ボリュームが大きくなっても問題ありませんが、興味関心のない方に見てもらうためには、とにかく短時間で伝わることが重要です。

テレビCMが15秒・30秒と短時間になっていることもこのためで、短時間であれば興味がない内容でも「見てもいいか」と思ってもらえます。

動画はその特性上、短時間でもイベントの概要を理解してもらえるポテンシャルがあるため、上手に活用すれば一人でも多くの方の興味を引く結果に繋がります。

コンバージョン率を高められる

一般的に、消費者や見込み客などが資料請求、問い合わせ、購入/加入などのステップに進むことをコンバージョンといいます。

動画は豊富な情報をわかりやすく短時間で訴求でき、見る側も受動的に情報を取得できる負担の少なさが特徴です。

製品発表なサービス紹介といった社外向けのイベントの場合、その製品やサービスに対する資料請求や問い合わせ、無料トライアルといった具体的なアクション(コンバージョン)をどれだけ取れたかが成果の指標になるため、動画を活用することでコンバージョン率の向上に貢献できます。

イベントを記録し終了後も活用できる

イベントの告知や集客に用いられることが多いイベント動画ですが、もう一つの役割はイベントの記録にあります。

社外向けのイベントの場合はその内容を記録しておくことで、翌年に新しくイベントを実施する際に「昨年のようす」として公開できます。

イベントの参加を検討するにあたって、実際のようすを確認できれば検討者の不安を軽減でき、安心材料として機能します。

社内向けイベントの場合、その記録は社内資産となるため、社内報へ掲載したり、周年誌(記念誌)用の記録となったりなど、いろいろな用途で活用見込みがあります

イベント動画制作の成功事例

機能性と快適性を兼ね備えたウール製スポーツウェアの紹介動画

ウールの繊維束の内側にフィラメントを包み込み、ウールのソフトな風合いを最大限に活かしつつ快適性能高めた奇跡の新・交撚糸「NIKKE AXIO」
そのAXIOを使った幅広いシーンに対応できる快適性と機能性を備えたスポーツウェア「NIKKE AXIO PRO」の紹介動画

ショールーム等で放映することを想定し、1本を30秒・製品の特徴を3つのキーワードでまとめた動画に仕上げました。
スポーツウェアの「AXIO PRO」、リラクゼーションウェアの「AXIO RICH」、「AXIO(糸)の紹介」の3つの動画を制作しています。


※弊社の制作実績ページでもご紹介しています。

近未来の製品技術をイメージさせるコンセプト動画

工業炉業界のリーディング企業として、現在進行形の技術開発や市場ニーズを元に、数年から数十年後の「こうあるべき」のイメージ共有と業界全体のモチベーションアップを意図して制作。

実機や実製品がない中、スクラップアンドビルドで進行し、フルアニメーションの動画として完成させました。

企業の新入社員向けに保険の役割を啓蒙する保険情報動画

生命保険会社の販促課題としては、若年層の保険への関心を高めたい、というものがあります。

この動画は、LINEなどの若年層中心に浸透度・利用度の高いSNSで、保険に関する接点となりうるコンテンツとして企画・制作しました。

まずはターゲット層と課題・ゴールの共有から入り「どういった動画が効果的なのか」から一緒に考えていきました。

制作にあたっては、優しいトーンのイラストによるアニメーション動画を採用、保険業界での広報販促コードとのバランスを撮りながら、保険初心者向けの動画コンテンツが完成しました。


※弊社の制作実績ページでもご紹介しています。

高速道路のドライブ情報ポータルサイトのCM動画

ポータルサイトの立ち上げ時の制作と並行して予告サイト(ティザーサイト)を制作。
そこで公開した30秒のCM動画。

「高速道路」「ドライブ」「サービスエリア」の要素をPOPなグラフィックとコミカルな動きで表現しました。


※弊社の制作実績ページでもご紹介しています。

営農支援システムの紹介動画

営農支援システム「KSAS」の紹介動画
PCやスマートフォン上のサービスということもあって、全編アニメーションでサービスの特長を紹介。

「圃場管理」や「作業日誌」「進捗管理」など、それぞれの機能ごとに合計7本の動画を制作。1~2分程度の短い時間で内容を端的にご説明しています。
動画はサービスサイトやYouTubeチャンネルにも掲載しページのプレゼンスを高めています。


※弊社の制作実績ページでもご紹介しています。

イベント動画制作で失敗しないためのポイント

イベント動画を制作するにあたって、押さえておきたいポイントを5つご紹介します。

イベント動画制作で失敗しないためのポイント

  • 参加者の目線で企画制作する
  • 伝えたいテーマやコンセプトを明確にする
  • 内容をシンプルに短くまとめる
  • ターゲットに響くインパクトのある演出にする
  • アニメーションやCGを活用する

参加者の目線で企画制作する

社外向けのイベントから社内向けのイベントまで、イベントの種類は多岐にわたりますが、大切なことは「参加者が主役」であるということです。

例えばイベントの告知であれば、見る人が「面白そう」「行ってみたい」と思わなければ意味がありません。

興味関心を引くための動画であるため、企画制作にあたっては主催者の想いだけでなく、参加者の目線でどう思うか?という視点を持って進めることが重要です。

伝えたいテーマやコンセプトを明確にする

動画を制作するにあたり、イベントのターゲットや伝えるべきテーマ、コンセプトなどを整理することが大切です。

イベント動画はその性質上、見る人の興味関心を引くことに重きを置いています。

そのため企業紹介動画や製品紹介動画といった動画以上にメッセージ性が重要となり、メッセージ性を高めるためには伝えたいテーマやコンセプトが明確になっている必要があります。

こちらを曖昧にしたまま進めてしまうと訴求力の弱い動画になってしまうため、特に制作会社にはこれらのテーマやコンセプトをしっかりと共有の上、ブレない軸を作ってから制作にかかることをおすすめします。

内容をシンプルに短くまとめる

イベントの告知・宣伝にあたっては、より多くの人の目に留めた上で、イベントに対してひとりでも多く興味関心を持ってもらうことが重要になります。

そのためにはイベントに対してまったく関心のない方にも見てもらう必要があることから、動画は短くまとまっている必要があります。

動画の尺が短くなれば伝えられるメッセージも少なくなるため、できるだけ内容をシンプルにまとめ特定の内容に注目してもらえる構成が求められます。

せっかくの機会だからとあれもこれも詰め込むのは逆効果ですので、欲張らずにシンプルにまとめましょう。

ターゲットに響くインパクトのある演出にする

イベント動画では、動画の内容も重要ですが、参加者の興味を惹くことが最も大切です。

そのためにも、インパクトのある演出や飽きさせない演出が必要です。

文字の出し方、映像の切り替え方をはじめ、伝える内容やターゲットに合わせて刺さる表現ができれば、見る人の注目を集めることができます。

動画の尺が短い動画であるからこそ、内容や演出に妥協せず、こだわりを持った制作をすることが重要になります。

アニメーションやCGを活用する

イベント動画ではアニメーションやCGを活用することも効果的です。

どちらも実写では撮影や表現が難しい部分をビジュアル化できるため、ひと目見た際の直感的な理解に貢献します。

また、アニメーションの場合は表現の幅が広く、イラストのテイストや全体のトーンを自社のブランドイメージや発表する製品やサービスのイメージに合わせて調整できることも大きなメリットです。

かっこいい・かわいい・スマートなどの多彩な見せ方ができるため、ブランドの表現により幅をもたせられます。

イベント動画に関するよくある質問

イベント動画の制作期間は?

イベント動画の制作期間は、その内容や本数にもよりますが概ね「1~2ヶ月」程度かかります。

伝えたい内容とそのまとめ方が特に重要になるコンテンツであるため、制作会社にはかならず共有するようにしましょう。

また、内容によっては制作により時間がかかる可能性があるため、できるだけスケジュールに余裕を持って進めることをおすすめします。

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イベント動画を制作する費用は?

イベント動画の制作費用は、その内容や本数にもよりますが「50万円~100万円」程度が多いレンジとなります。

使用する素材(画像素材や動画素材)の点数、アニメーションやCGの有無によっても大きく変動するため、要望を具体的に伝えてより正確に見積もりをもらうことが大切です。

動画の制作費用の決まり方や見積もりの見方については以下の関連記事でまとめていますので、こちらも合わせてご確認ください。

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イベント動画に関するまとめ

イベント動画は、イベントの告知・宣伝・集客・記録において重要な役割を果たします。

動画の持つ独自の強みを活かしやすく、他の媒体にはないメッセージ性の高さと見る人に直感的な理解を促します

イベントの内容に合わせてさまざまな役割が可能で、イベントが終わったあとも記録映像としてアーカイブしたり、社内資産としてその後の社内報や周年誌にも活用することが可能です。

イベント動画を活用して、自社の製品やサービス、ブランドの効果的な訴求に役立ててください。

イメージ動画とは?製造業における活用法と作り方のポイントをご紹介

わたしたち株式会社エルモは、製造業や製薬・医療機器メーカーを中心に500社以上の動画制作実績があります。
販促PRから採用活動、ブランディング、社内の技術継承、安全教育、周年式典にいたるまでBtoB取引におけるあらゆる用途の動画を制作しています。
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この記事の監修者

伝わる動画制作 編集部

伝わる動画制作 編集部

製造業や製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社として、製造業・医療業界ならではの課題と、その解決法としての動画活用術を発信。広報販促、マーケティング、ブランディング、採用、研修・安全教育など、それぞれの領域における動画活用の最新情報やノウハウ、事例などを随時お伝えしています。

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