ブランディング動画とは、企業が自社のブランドや製品、サービスを視聴者に認知してもらい、ブランドイメージを向上させるために制作される動画です。
近年、多くの企業がテレビCMやYouTube、SNSなどでブランディング動画を活用し、その効果を実感されています。
しかし、ブランディング動画を作る際に
●どのような内容の動画を作ればいいのか分からない
●具体的な事例を見てイメージをつかみたい
●ブランディング動画の作り方を知りたい
といった疑問や不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、「ブランディング動画の基礎知識から、その効果やメリット、成功事例、さらには制作のコツ」を製造業・製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社のエルモがご紹介します。
初めてブランディング動画を制作する企業でも、コツを掴むことで効果的な動画を作り、消費者の信頼や新規顧客の獲得が期待できます。
ぜひ、この記事を参考にして、貴社のブランディング戦略に役立ててください。
目次
ブランディング動画とは?
ブランディング動画とは、企業が自社のブランドや製品、サービスを認知してもらい、ブランドイメージを向上させるために制作される動画です。
この動画は、単なる商品の宣伝や広告とは異なり、企業の理念やビジョン、価値観、製品に込められた想いなどを視覚的に伝えることを目的としています。
視聴者に共感を生み出し、企業のファンを増やすことで、長期的な顧客関係の構築に寄与するでしょう。
では、ブランディング動画の必要性や目的について詳しく見ていきます。
なぜブランディングが必要なのか
ブランディングは、BtoCビジネスだけでなく、BtoBのビジネスにおいても極めて重要です。
効果的なブランディングがあれば、企業の信頼性と認知度が大きく向上します。逆に、ブランディングがない場合、競合他社との差別化が難しくなり、顧客の選択肢から外れてしまう可能性が高まります。
まず、ブランディングがある場合、企業の価値やビジョンが明確に伝わるため、顧客や取引先からの信頼を得やすくなります。
また、ブランドイメージが確立されることで、価格や機能だけではない新たな価値基準が生まれます。これにより、顧客は企業や製品に対して強いロイヤルティを持つようになるのです。
一方で、ブランディングがない場合、顧客は製品やサービスを選ぶ際に主に価格や機能に依存しやすくなります。
これでは競合他社と比較された際に優位性を保つことが難しく、否応なしに価格競争に巻き込まれる形になってしまいます。
結果として、企業の成長や市場での立ち位置を確立するのが困難になるでしょう。
特にBtoBの市場では、長期的な取引関係を構築するために、ブランドの存在感と信頼性が欠かせません。
ブランディング動画を制作する目的
ブランディング動画を制作する目的は、多岐にわたりますが、主に以下の3つが挙げられます。
●認知度を高めること
●共感を得ること
●差別化を行い、消費者に選択してもらうこと
これらの目的を達成するために、ブランディング動画は企業の価値やメッセージを効果的に伝えるツールとして活用されています。
認知度を高める
ブランディング動画の最も基本的な目的は、企業やブランドの認知度の向上です。
映像や音を使った動画は視覚と聴覚を同時に刺激し、視聴者に強いインパクトを与えられます。
言葉や文章に比べて映像はそのメッセージ性が高く、見る人の共感を生みやすいため、結果として企業やブランドの知名度が高まり多くの人々に認識されるようになります。
共感を得る
ブランディング動画は、視聴者に企業やブランドの価値を感じてもらい、共感を得ることを目指しています。
単なる商品やサービスの売り込みではなく、それらが「どのような想いで作り出されたのか」「その製品(サービス)を使うことで、どんな未来が待っているのか」といったストーリーやビジョンを伝えることで、視聴者に感動や共感を与えられます。
これにより、企業やブランドに対する信頼が深まり、ステークホルダーとの長期的な関係構築が可能になります。
差別化を行う
よほどオリジナリティの高いものでない限り、基本的に市場には類似した製品やサービスが多く存在するため、他社と差別化を図ることが重要になります。
企業や製品の独自性や強みはもちろんですが、そのブランド価値を訴求することによって、視聴者に選ばれる理由をより多く提供できます。
ブランディング動画は単純な機能や価格の比較によらない、本質的な価値を伝える手段として非常に有効です。
急成長中の動画広告市場
動画広告市場は急成長を続けており、2023年には昨年対比112%成長の6,253億円に達しました。
参考)サイバーエージェント 2023年国内動画広告の市場調査
スマートフォンやコネクテッドテレビの普及により、動画広告はマーケティング手法としてますます重要な位置を占めており、2027年には1兆228億円に達する見込みです。
特に縦型動画広告の需要が急増しており、2023年には昨年対比156.3%の526億円に達しました。
ブランディング動画も含め、動画広告の需要は今後も高い水準で成長を続けると予想されます。
ブランディング動画を制作するメリット
ブランディング動画を制作することには、企業にとって多くのメリットがあります。
- 自社ブランドの認知と浸透を進められる
- 価格・機能以外の評価軸を作り出せる
- 自社の魅力を見える化し、短時間で伝えられる
- SNSとの相性が良く、多くの人にリーチしやすい
自社ブランドの認知と浸透を進められる
自社ブランドの認知と浸透を進めるために、ブランディング動画は非常に効果的です。
ブランディング動画を通じて、一人でも多くの人にブランドを認知してもらうことで、長期的なブランド想起を狙うことができます。
例えば、CMでよく見るJTの「人のときを想う」というキャンペーン動画は、多くの人々に視覚的、聴覚的に訴えかけることで、このキャッチコピー=JTというイメージを連想させ、長期的なブランド認知向上に成功しています。
このように、ブランディング動画を活用することで、視聴者に強い印象を与え、自社ブランドの認知とを浸透を進められるでしょう。
価格・機能以外の評価軸を作り出せる
ブランディング動画は、製品やサービスの評価軸を価格や機能以外にも広げられる効果があります。
製品やサービスを選ぶ際、多くの消費者はどうしても価格と機能に注目しがちです。
しかし、ブランディング動画を通じて企業の価値観や独自の魅力を伝えることで、価格や機能以外の評価軸を作り出すことができます。
この最たる例がみなさんもよくご存知のApple製品です。
Apple製品は必ずしも最高の性能を誇るわけではなく価格も割高に感じますが、ブランド価値は非常に高く、熱心なファンを多く抱えています。
これは、Appleが製品のデザインやブランドストーリーを通じて、消費者に独自の価値を提供しているためです。
このように、ブランディング動画は、価格や機能だけではない新たな価値軸を消費者に提供し、ブランドの魅力を高められるのです。
自社の魅力を見える化し、短時間で伝えられる
ブランディング動画は、自社の魅力を視覚的に伝え、短時間で効果的に伝達する手段として優れています。
1分間の動画でWebサイト3,600ページ分もの情報量を持つと言われており、他の媒体と比べて圧倒的に情報量が豊富なため、効率的に魅力を伝えることが可能です。
見る人の負担を抑えながら訴求力を高めることができるため、機会損失を防ぐという観点でも使い勝手に優れます。
また、口頭や文章では伝えきれないニュアンスや感情を、ビジュアル化して伝えられることも動画の大きなメリットです。
このように、ブランディング動画は、企業や製品の魅力を短時間で効果的に伝え、視聴者の心に深く刻む手段として非常に有効です。
SNSとの相性が良く、多くの人にリーチしやすい
ブランディング動画はSNSとの相性が良く、多くの人にリーチしやすいというメリットもあります。
SNSは高い拡散力と多くのアクティブユーザー数を持つため、動画を通じて幅広い層にリーチできます。
Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどのSNSプラットフォームは、それぞれ数千万人以上のアクティブユーザーを抱えており、例えば、X(旧Twitter)の月間アクティブユーザーは約4,500万人、Instagramは約3,300万人です。
これらのSNSに動画を配信すると、短期間で多くのユーザーに視聴される可能性が高まります。
特に若年層のユーザーが多いInstagramでは、動画がユーザーの「いいね」やシェアによって瞬時に拡散され、爆発的な広告効果が期待できます。
一般的にBtoB企業はそのビジネスの性質上、一般的なコンシューマーの認知度が売上や成果に結びつくことはほとんどありません。
しかしながら最近では採用活用や企業ブランディングの一環としてCMやSNS広告を打つケースも増えてきており、「BtoBメーカーだからSNSは不要」とは一概に言えない時代になってきました。
SNSの拡散力を活かすことで、広告費を抑えながら多くのユーザーに効果的にリーチでき、ブランドの認知度を短期間で大幅に向上できるでしょう。
ブランディング動画の活用シーン
ブランディング動画は多岐にわたる場面で活用できます。
以下では、具体的な活用シーンについて詳しく見ていきます。
- 自社サイト、YouTubeチャンネル
- 展示会・イベント
- インナーブランディング(採用・周年)
- 動画広告(テレビCM、SNS広告)
自社サイト、YouTubeチャンネル
自社サイトやYouTubeチャンネルでの活用は、ブランディング動画の最も一般的な利用方法です。
多くの人にブランドを認知してもらうためには、まず企業のウェブサイトやYouTubeチャンネルに動画を掲載することが効果的です。
例えば、企業のトップページにブランディング動画を配置することで、サイト訪問者が企業の理念やビジョンを直感的に理解できるようになるほか、YouTubeチャンネルに動画をアップロードすれば、動画が検索エンジンの結果にも反映されやすくなり、SEO効果も期待できます。
このように、自社サイトやYouTubeチャンネルでのブランディング動画の活用は、広範囲にブランド認知を広げる有効な手段です。
展示会・イベント
展示会やイベントでのブランディング動画の活用は、自社の魅力を伝える効果的な方法です。
ブランディング動画は、より深い理解と共感を得られる上に、来場者に足を止めてもらい、興味を惹きつける力もあります。
例えば、展示会のブースでブランディング動画を流すと、来場者の興味を引きつけ、ブースに足を止めてもらえる可能性が高まります。
また、イベントのプレゼンテーション中に動画を使用することで、複雑な情報や理念を分かりやすく伝えられるでしょう。
展示会やイベントでの動画活用は、訪問者に強い印象を与え、足を止めてもらい、企業のメッセージを深く理解してもらう効果的な方法です。
インナーブランディング(採用・周年)
周年式や採用活動における動画活用は、企業の求心力を高め、従業員と求職者に企業の魅力を伝えるための効果的な方法です。
従業員に対して企業の価値観やビジョンを浸透させることは、組織全体の一体感を強め、働くモチベーションを高めるために欠かせません。
さらに、採用活動においても、動画は企業理念や歴史、将来のビジョンを視覚的に伝えることができるため、文章や静止画では伝えきれない微細なニュアンスや感情を伝えられます。
例えば、採用活動の一環として、企業の雰囲気や働く社員の姿を映像にすることで、入社後のイメージを具体化し、応募者に安心感を与えられます。
また、50周年や100周年といった節目の周年式の際に、企業の歴史や成長の軌跡を振り返り、これまでの歩みと今後の方向性を表現できるため、来場者への訴求にも繋がります。
このように、インナーブランディングの動画は、従業員のエンゲージメントを高め、求職者に企業の魅力を伝えるための強力なツールです。
採用活動では応募者数を増やし、社員のモチベーションを高め、離職防止や組織力の向上に貢献するでしょう。
動画広告(テレビCM、SNS広告)
テレビCMやSNS広告などの動画広告は、幅広い層にリーチするための強力な方法です。
テレビCMやSNS広告を通じてブランディング動画を配信することで、多くの人々に対して一度にブランドのメッセージを届けられます。
例えば、InstagramやFacebookでブランディング動画を配信すると、動画を見たユーザーが即座に反応し、シェアやコメントを通じてさらなる拡散が期待できるでしょう。
また、テレビCMとして放送することで、年代問わず、広範な視聴者にブランドの存在を周知できます。
動画広告は、短期間で多くの人々にリーチし、ブランドのメッセージを効果的に伝えるための最適な方法です。
ブランディング動画の制作事例
実際に制作されたブランディング動画の事例をいくつか紹介します。
これらの事例を通じて、貴社の動画制作の参考にしていただければと思います。
アルミ2次合金メーカーの会社紹介動画
近年上場企業を中心によく取り上げられるようになってきた「パーパス」にスポットを当て、同社の社会的な存在価値や社会的意義をお伝えするためのブランディング動画として制作。
事業に関する言及だけでなく環境対策をはじめとしたサステナビリティの要素も盛り込み、ビジネスからCSRに至るまで、自社の社会における役割や進むべき方向を包括的に表現しています。
以前はミッションやビジョンを表現した動画を制作していましたが、制作から5年経ちリニューアルのタイミングとなったことで上位概念であるパーパスに着目したという経緯があります。
鋼管メーカーさまの採用ブランディング動画
社是である「誠実」「積極」「健全」をもとにしたブランディング動画。
新卒採用で活用することもあり、どうしても堅苦しくなってしまいがちな社是を平易でわかりやすいメッセージと印象的なビジュアルで表現しました。
制作にあたっては「誠実」「積極」「健全」それぞれがどのような意味を持っているのか、同社が考える人や会社の役割はどのようなものなのかを洗い出してメッセージとしてまとめました。
近未来の製品技術をイメージさせるコンセプト動画
工業炉業界のリーディング企業として、現在進行形の技術開発や市場ニーズを元に、数年から数十年後の「こうあるべき」のイメージ共有と業界全体のモチベーションアップを意図して制作。
実機や実製品がない中、スクラップアンドビルドで進行し、フルアニメーションの動画として完成させました。
スマートファクトリー構想のビジョン動画
繊維ベンダーを集めた展示会で放映する自社の未来を表現したインフォグラフィック動画の事例。
繊維製造の現場は、他業種に比べてアナログが部分が多く、昨今の自動化やAIなどのトレンドからは少し距離がある現状となっていました。
自社の繊維製造現場のスマートファクトリー化を進め、従来よりも高速で高効率なものづくり体制を実現きるイメージをアニメーションで表現。
ベンダーに対して「新たな可能性を一緒に模索していきましょう」と訴えかける内容となっています。
企業理念を「人」を通して伝える企業紹介動画
同社の理念である”「人」を通じて 「地域」のお客様に 「健康」を提供していく ” を表現した企業紹介動画。
主に新卒採用で活用することを目的に、動画を通じて自社の企業理念や、業務を通じて得られるモノをビジュアル化して、2分程度の短い動画にまとめています。
フィットネスクラブの店舗スタッフの方にインタビューした動画も制作しており、こちらの企業紹介動画も含めて採用サイト内に掲載されています。
失敗しないブランディング動画制作のポイント
ブランディング動画を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
ここでは、企業の存在価値を見出し、視聴者の共感を得るための方法や、魅力的なストーリーを構築するためのコツについて詳しく解説します。
- 企業や製品の存在価値(存在意義)に向き合う
- 見る人の共感を生むことを重視する
- シナリオ(ストーリー)が重要
- ある程度余裕を持って予算を確保する
企業や製品の存在価値(存在意義)に向き合う
ブランディング動画制作の第一歩は、企業や製品の存在価値に向き合うことです。
自社や製品(サービス)が世の中にどのような影響を与え、どのように価値を提供するのかを明確にすることは、視聴者に強いメッセージを届けるために不可欠です。
製品(サービス)を使うことで得られるメリットを伝えるのではなく、
●自社や製品(サービス)がどのように社会に貢献しているのか
●どのような問題を解決できるのか
を具体的に伝えることで、視聴者の共感がより生まれるでしょう。
例えば、環境に優しい製品を提供している企業であれば、その製品がどのように地球環境を改善し、消費者の生活をより良くするのかを具体的に動画で伝えることで、視聴者に深い理解と共感を得ることができます。
企業や製品の存在価値に向き合い、動画で表現することは、視聴者に強いインパクトを与え、共感を得るための重要なポイントです。
見る人の共感を生むことを重視する
ブランディング動画では、視聴者の共感を生むことを重視する必要があります。
企業側からのブランドの押し売りではなく、自社の動きや考え方に共感してもらうことが重要で、その方が視聴者にとって自然に受け入れられ、ブランドに対する好意的な感情が生まれやすくなります。
例えば、企業の社会貢献活動を紹介する動画を作成する際には、その活動がどのように地域社会に貢献し、どのように人々の生活を改善しているかを具体的に示すことで、視聴者の共感を得られやすくなるでしょう。
視聴者の共感を生むことを重視したブランディング動画は、視聴者に自然に受け入れられ、ブランドへの好感度を高める効果があります。
シナリオ(ストーリー)が重要
ブランディング動画の成功には、シナリオ、ストーリー性が非常に重要です。
動画が1本の物語として起承転結があって、ストーリー性が確保されていれば、見る側もすんなり違和感なく見ることができます。
企業のこれまで歩み、成功や失敗の歴史、創業者の熱い想いなど、ストーリー建てて説明すればドラマを演出でき、視聴者の共感を得やすくなります。
逆にこれらの想いや紆余曲折があってのブランドストーリーでもあるため、ストーリー性に乏しいと情緒的な価値を訴求しにくく質感の薄い動画になってしまうので注意が必要です。
ある程度余裕を持って予算を確保する
ブランディング動画を制作する際は、ある程度余裕を持って予算を確保しましょう。
ブランディング動画は動画素材と撮影素材の組み合わせて制作するのが一般的で、
●具体的に説明・表現できるシーンは撮影
●抽象的で撮影が難しい部分は動画素材
と使い分けています。
動画素材の費用は点数によって決まり、シナリオ次第では多数の素材が必要となることもあります。
例えば、環境問題やIoT、動物、自然を連想されるようなイメージは撮影するのが難しいため動画素材で代用します。
撮影素材に関しても、イメージカットが中心であるため、通常の撮影よりも時間がかかります。
撮影が複数日に渡る可能性もあるため、ある程度予算に余裕があると臨機応変に対応でき、クオリティも担保できます。
予算が限られていると、必要なカット数が減り、迫力に欠ける動画になりがちです。
可能であれば予備費のような予算を別途確保しておき、当初の想定から上振れする場合に活用できるとベストです。
ブランディング動画制作の流れ
ブランディング動画を制作する際の基本的なステップを詳しく解説します。
動画を制作する流れは、以下の8つのステップに分けられます。
- 1.ヒアリング・打ち合わせ
- 2.企画・構成
- 3.シナリオ・絵コンテ作成
- 4.撮影準備
- 5.撮影
- 6.編集
- 7.ナレーション収録・MA作業
- 8.納品
1.ヒアリング・打ち合わせ
まず、制作会社とヒアリングを行い、現在の課題や目的、ターゲット層、伝えたいメッセージなどを明確にします。
この段階でしっかりと現状を把握し、双方のゴールを共有しましょう。
2.企画・構成
ヒアリング内容を基に、具体的な企画を立案します。
現状の課題、その原因、解決策、競合他社情報などを検討し、最適な表現方法を決定します。企画書にはスケジュールや見積もりも含め、今後の流れを可視化します。
3.シナリオ・絵コンテ作成
企画内容を元にシナリオを作成し、それを具体化するための絵コンテを作ります。
絵コンテにより各シーンの内容が明確になり、撮影の準備がスムーズに進みます。
特にアニメーション動画の場合は、シナリオが完成度を左右します。
4.撮影準備
撮影する場所やモノ、具体的なカット、必要な人員、機材などを準備します。
当日の撮影をスムーズに進めるためにも、この前準備が非常に重要になります。
5.撮影
シナリオと絵コンテに基づいて撮影を行います。
タイムスケジュールの調整、キャスティングの手配などを事前に行い、撮影当日は臨機応変に対応しながら進めます。
6.編集
撮影した映像を編集し、テロップや視覚効果を加えます。編集作業は動画のクオリティを左右する重要なステップです。BGMや効果音を加え、映像の完成度を高めます。
8.納品
最終チェックを行い、完成データとして納品します。
データ形式での納品が一般的ですが、DVDやブルーレイディスクでの納品も可能です。納品後は、どのように発信し活用するかを決めましょう。
ブランディング動画に関するよくある質問
ブランディング動画を制作するにあたり、費用や制作期間、どの制作会社を選ぶべきかなど、多くの疑問が浮かぶことでしょう。
ここでは、ブランディング動画に関するよくある質問について詳しく解説します。
これらの情報をもとに、効果的なブランディング動画をスムーズに制作するための参考にしてください。
ブランディング動画の制作費用は?
ブランディング動画の制作費用は、動画の尺(長さ)や演出方法により大きく変動しますが、一般的には100万円から200万円程度が多いレンジです。
撮影をどこで・何日程度行うか、動画素材をどれだけ使用するか、シナリオや原稿作成をすべて制作会社に任せるかなど、変動要素はさまざまです。
基本的にはクオリティ重視の動画であることが多く、きれいで迫力のあるカットを短い時間でたくさん繋いで作り上げる形になることから、製品紹介等に比べると予算は大きくなりがちです。
ブランディング動画制作にかかる期間は?
ブランディング動画の制作期間は、企画から納品まで一般的2ヶ月程度かかります。
企画・絵コンテ作成に2~3週間、撮影とその準備に1週間、編集に2〜3週間、修正に1週間ほどの時間が必要です。
プロジェクトの規模や種類によっては、キャスティングやロケ地の確保などで3ヶ月以上かかることもあります。
スケジュール管理をしっかり行うことで、スムーズな制作が可能となるでしょう。
どんな制作会社を選べばいい?
制作会社を選ぶ際には、以下のポイントをチェックしましょう。
・実績動画
・得意分野
・価格、スケジュールの明確さ
・提案力・企画力
実績動画
過去の制作事例を見て、依頼する動画のジャンルや予算が自社で検討しているものと合っているかどうかを確認しましょう。
また、制作実績が豊富な会社は、多くのノウハウを持っており、理想的な動画制作のプランを提案してくれることが期待できます。
得意分野
制作会社がどのようなジャンルを得意としているかもチェックしましょう。
ドキュメンタリー風の動画やアニメーションムービーなど、制作会社によって得意分野は異なります。
自社が制作したい動画のジャンルと一致する会社を選ぶことで、イメージ通りの動画が制作しやすくなります。
価格、スケジュールの明確さ
制作費用やスケジュールを明確に提示してくれる制作会社を選びましょう。
契約後に予算オーバーとなるリスクを減らすことができます。
また、作業スケジュールが明確で緻密な会社は、制作プロセスがスムーズに進むため安心です。
提案力・企画力
制作会社がどれだけの提案力や企画力を持っているかも重要です。
自社がどのようなイメージの動画を作りたいのかを伝えた際に、専門的な知識を持ってさまざまな提案をしてくれる会社を選びましょう。
ターゲットや動画の目的に応じた最適な構成案を提示してくれる制作会社が理想です。
マーケティングとブランディングの違いは?
マーケティングとブランディングは異なる目的とアプローチを持っています。
マーケティングは、商品やサービスを効果的に販売するための活動全般を指します。
これには市場調査、広告、プロモーションなどが含まれ、具体的な販売目標に向けた戦略的なアプローチが求められます。
マーケティングの最終目標は、消費者が自発的に商品を購入したくなる仕組みを作ることです。
一方、ブランディングは、企業や製品の価値やイメージを消費者に持ってもらうことを目的とします。
例えば、アップルのリンゴのロゴを見ただけで、高級感や革新性を感じられるように、ブランドは消費者の心に特定のイメージを形成するのです。
ある企業が「環境に優しい製品」を提供する場合、マーケティングではその製品の特徴や利点を広告やプロモーションを通じて積極的に伝えます。
一方、ブランディングでは、企業全体の取り組みや理念を通じて、消費者に「環境に配慮する企業」というイメージを自然に感じてもらうことを目指します。
要するに、マーケティングは企業が直接消費者にメッセージを伝える活動であり、ブランディングは消費者が自発的に企業の価値を感じ取るようにする活動です。
マーケティングが短期的な売上向上を目指すのに対し、ブランディングは長期的な信頼関係の構築を目指します。
まとめ
ブランディング動画は、企業の価値観やビジョンを視覚的に伝える強力なツールです。
効果的に活用することで、企業の認知度を高め、消費者との距離が近くなり、強い絆を築けます。
また、展示会やSNS、採用活動など様々なシーンで活用することができ、企業の成長と信頼性向上にも寄与します。
自社でブランディング動画を制作することも可能ですが、より効果的に伝えるためには動画制作会社に依頼することをおすすめします。
制作会社は専門知識や豊富な経験を活かし、企業のメッセージを視覚的に魅力的に表現できます。
プロの手による高品質な動画は、視聴者の共感を得やすく、ブランドイメージの向上に大きく寄与するでしょう。
ブランディング動画の制作に関する疑問や不安を解消し、効果的な戦略を立てるために、ぜひ当社にご相談ください。
わたしたち株式会社エルモは、製造業や製薬・医療機器メーカーを中心に500社以上の動画制作実績があります。
販促PRから採用活動、ブランディング、社内の技術継承、安全教育、周年式典にいたるまでBtoB取引におけるあらゆる用途の動画を制作しています。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
伝わる動画制作 編集部
製造業や製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社として、製造業・医療業界ならではの課題と、その解決法としての動画活用術を発信。広報販促、マーケティング、ブランディング、採用、研修・安全教育など、それぞれの領域における動画活用の最新情報やノウハウ、事例などを随時お伝えしています。