「自社の存在や強み・メリットを知ってほしい」
「製品やサービスを世の中にアピールしたい」

このように、プロモーションにおける課題解決のために動画の制作を考える方も多いのではないでしょうか?
しかし、ただ動画を制作するだけではなく、効果的なプロモーションを行うためにはいくつかのポイントを押さえる必要があります。

そこで本記事では、効果的なプロモーション動画の作り方や制作ポイントについて製造業・製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社のエルモがご紹介します
制作事例もついても併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

プロモーション動画とは?

プロモーション動画とは、企業や個人が自社の製品やサービスを広く知ってもらうために制作される動画です。

製品やサービスのメリットを視聴者に紹介することで、認知を高めたり、購買意欲を向上させる効果があります。
さらに、視聴者が企業名や製品名などを覚えやすくなるため、ブランディングにも有効です。

また、CMとしても活用されることも多く、メディアを通して広範囲に情報を伝える手段としても効果的です。

 
制作する際には、アニメーションや効果音、ナレーション、テロップなどを活用して、視覚的・聴覚的に訴求力を高めていきます。

プロモーション動画の目的は、「視聴者に興味や関心を持ってもらう」ことです。

情報量が多く、視覚的に訴求できる動画は視聴者の印象に残りやすく、共感や驚きを生み出しやすいという特徴があります。
そして、SNSやYouTubeなどのプラットフォームで簡単にシェアできるため、拡散効果も期待できます。

プロモーション動画の目的とメリット

プロモーション動画を制作する目的とメリットを解説します。

  • 製品・サービスの認知
  • 製品・サービスの理解、検討
  • ブランディング

プロモーション動画とは?

プロモーション動画制作の第一の目的・メリットは「製品やサービスの認知拡大」です。
 
どれだけ優れた製品やサービスであっても、それが知られていなければ、購入や契約には結びつきません。

そのため、製品やサービスを広く知ってもらうことは、販売促進において不可欠な要素です。
プロモーション動画は、この認知拡大を効果的かつ効率的に行うための有力な手段として利用されています。

プロモーション動画を通じて、製品やサービスの魅力や利点を見る人に伝えることで、購買意欲を高め、企業やブランドの認知度が向上していくでしょう。

そのためには、できるだけ多くの視聴者にアピールし、ポジティブな印象を与え、記憶に残してもらうことが重要です。

製品・サービスの理解、検討

プロモーション動画制作の第二の目的・メリットは「製品やサービスの理解、検討」です。

プロモーション動画は、商品やサービスの魅力を分かりやすく伝えられるため、視聴者は製品やサービスについて理解を深め、検討するきっかけを得ることができます。

製品やサービスを知ることで、購買意欲が生まれるので、プロモーション動画は効果的な販促ツールと言えます。

BtoB業界では、一般の消費者とは違い、検討を重ねてから決断するので、商品やサービスを購入するまでのプロセスに時間がかかります。

そのため、製品やサービスの特長やメリットを効果的に伝え、社内での検討を円滑に進めてもらうことが重要です。

自社の製品やサービスの具体的な機能や他社製品との差別化ポイントを訴求して優位性を確保しつつ、「詳細はこちら」「無料体験に申し込む」といった具体的な行動を促すメッセージを含めることで、視聴者に次にとってほしい行動を明確に伝えましょう。

ブランディング

プロモーション動画制作の第三の目的、メリットは、「ブランディングの向上」です。

ブランディングは、製品やサービス、企業のイメージを高めるための重要な活動で、ユーザーが認識するブランドのイメージを向上できれば、顧客から「共感」「信頼」を得ることができます。
他社との差別化や顧客の共感や信頼を得るためには、ブランドのイメージを育てることが不可欠です。

実際に、製品やサービスを検討する場合も、「周りの多くの人(企業)が使っている=多くの支持を受ける良いモノ」と考える人も多いのではないでしょうか?
その点でも、企業のブランディング活動は購買時の判断材料になる大切な取り組みになります。

 
また、BtoB業界の場合においてもブランディングは極めて重要な役割を持ちます。

製品やサービスが独自の価値や唯一性を持っていれば、その製品力だけで販売することも可能ですが、ほとんどのケースでは類似した競合製品が存在し、スペックや仕様も似通っています。

そのため、同じ性能や価格帯の製品を比較する際に、最終的な決め手となるのは、製品やサービス、また企業のブランド力です。

企業のブランド力が高ければ、顧客の心に残りやすいだけでなく、購買時の決め手になる可能性が高まります。

印象に残る表現を用いてイメージを訴求し、企業や自治体を視聴者の記憶に残すことが重要です。

プロモーション動画に向いている対象

プロモーション動画は、製品やサービスの魅力を効果的に伝え、視聴者の関心を引き付けることができることから、さまざまな分野で制作、活用されています。

ここからはプロモーション動画を作成するにあたって相性の良い対象をご紹介します。

  • 製品
  • サービス
  • 企業
  • 自治体

製品

プロモーション動画を制作する大きな目的のひとつ、それが製品や商品の紹介です。

製品や商品を紹介する際には、まず製品自体を知ってもらうことが重要です。

動画にすることで、文字や画像だけで説明するよりも、動画の方が理解しやすく、など、顧客が知りたい情報をわかりやすく伝えることができます。

情報量が豊富で直感的な理解を促すことができるため、顧客に製品の魅力を短時間で理解してもらえます。

さらに、映像を通じて製品の使用感や効果を実際に体験するようなイメージも与えられるのもプロモーション動画の強みの一つです。

サービス

サービスの紹介もプロモーション動画に適していると言えます。

業務管理をはじめとするシステムやソフトウェア、コンサルティングやマーケティング、保険・証券などの無形商材、サービスは実際に手に触れて確認することができないため、価値や魅力を伝えるのが難しいというデメリットがあります。

しかし、プロモーション動画を使うことで、サービスの概念や仕組み、メリットをイラスト・図表・グラフなどを使って見える化できます。

これにより、無形商材の特長や魅力を視覚的に伝えることができるため、視聴者にサービスの価値をより具体的に理解してもらえるでしょう。

企業

また、企業自体の紹介もプロモーション動画に適しています。

企業自体の認知度を上げ、イメージを向上させるのは非常に重要です。

なぜなら、企業のブランドイメージは顧客や取引先だけでなく、株主、従業員、さらには社会全体に影響を与えるからです。
良いイメージを持たれる企業は、信頼を築きやすく、その結果としてビジネスの成果も向上します。

プロモーション動画を通じて、企業のミッション、ビジョン、そして提供する価値を明確に伝えることで、認知度を高め、好意的なイメージを構築できるでしょう。

また、プロモーション動画は、商品やサービスだけでなく、企業の社会貢献活動やSDGsなどの取り組み、採用活動のツールとしても有効です。
近年では、良い人材を獲得するために企業の魅力を伝えるプロモーション動画を活用する企業も増えています。

企業のプロモーション動画では、過去の業績や歴史をストーリー仕立てで伝えることや、実際に働く従業員の姿を映し出すことが一般的です。

自治体

さらに、自治体の紹介もプロモーション動画に適しています。

自治体のプロモーション動画は、地域の魅力を外部に向けて発信し、観光や移住者を誘致するのが目的です。
観光名所や名産品、地域に住む人たちの人柄を紹介し、町のイメージアップを図ります。

地域の魅力を紹介するために作成された自治体プロモーション動画は、国内外問わず、多くの人に見てもらえるよう短めの動画となっており、視聴者に臨場感を与え、印象に残りやすい特徴があります。

さらに、知名度の向上や観光地の魅力を伝える手段としてだけでなく、工夫をこらしたものは話題になりやすく、SNSなどで拡散されます。
これにより、地域の知名度が広まるだけでなく、地元の人々に地域への誇りや自信を持たせる効果も期待されるでしょう。

また、2015年以降は総務省によって助成金が交付されるようになったことで、制作費用を抑えられるようになり、自治体がPR動画の制作に取り組みやすくなりました。

プロモーション動画の活用シーン

プロモーション動画は、現代のビジネスやマーケティングにおいて非常に重要な役割を果たしており、さまざま々な場面で使用されています。
プロモーション動画の活用シーンは以下の通りです。

  • Webサイト・YouTubeチャンネルに掲載
  • タブレット、ノートPC等で見てもらう(対面営業)
  • チラシやカタログ等にQRコードを掲載して誘導
  • 展示会・イベントで放映
  • 動画広告としてSNS出稿

Webサイト・YouTubeチャンネルに掲載

プロモーション動画の活用シーンとしてまず挙げられるのが、WebサイトやYouTubeチャンネルでの掲載です。

最近では、多くの企業が自社のWebサイトのトップページやサービス紹介ページにプロモーション動画を制作し、掲載しています。
なぜなら、サイト訪問者にテキストをわざわざ読んでもらわなくても、プロモーション動画を掲載しておくことで、わかりやすく自社の魅力を伝えられるからです。

BtoB業界でも情報収集のために必ずWebサイトを閲覧するため、動画があることでサイト自体の充実度も高まり、魅力を高められます。

さらに、YouTubeチャンネルは無料で開設でき、自社サーバーの負担なく動画コンテンツを保管できる利点があります。
YouTubeに掲載された動画はGoogle等の検索結果にも反映されるため、SEOの観点からも効果的です。

タブレット、ノートPC等で見てもらう(対面営業)

対面営業などでプロモーション動画を活用するシーンも近年増えてきています。

従来のパンフレットや資料を使用した説明では時間がかかるばかりか、具体的なイメージが伝わりにくいという課題がありました。

しかし、プロモーション動画を使うことで、短時間でも簡潔にわかりやすく情報を伝えられるようになりました。

特に無形の商品やサービスでも、アニメーションを活用することで具体的なイメージを伝えやすくなり、顧客の理解を深めやすくなります。
また、商談後に取引相手が資料を持ち帰って上司と相談する場面でも、動画は説明する人に依存せずに商品の魅力を伝えられるのです。

 
動画は主に営業活動の中で「製品・サービスの紹介」「契約後の商品サポート」といったシーンで活用されています。

商談中にはタブレット、ノートPCを使って商品やサービスをわかりやすく説明し、例えば、初めての商談では会社紹介動画をアイスブレイクとして使用される場面もあります。

動画を活用することで、短時間で多くの情報を伝えられ、商談の残り時間を有効活用できます。顧客側から具体的な疑問点が浮かびやすくなり、商品理解が深まりやすい点もメリットの一つです。

また、契約成立後や商品の購入後には、商品の使い方やメンテナンス方法を説明するマニュアル動画としても活用されます。

動画はテキストや画像のマニュアルと比較して短時間で理解を得られるため、顧客の満足度向上にもつながります。
商談後のお礼メールに動画を添付したり、自社サービスサイトのFAQに動画を掲載することで、顧客のサービス理解がより一層深まるでしょう。

チラシやカタログ等にQRコードを掲載して誘導

チラシやカタログ等の紙媒体にQRコードを掲載して、顧客を誘導するという活用方法も存在します。

QRコードを掲載すると、顧客は製品名で検索したり、URLを入力する必要がないため、手間なくアクセスが可能となります。
その結果、顧客のアクションのハードルを下げることに繋がります。

例えば、チラシやカタログなどの印刷物にQRコードを配置し、顧客がスマートフォンのカメラを使ってQRコードをスキャンすることで、製品やサービスに関する詳細な情報やプロモーション動画にアクセスできるようになります。

このようなQRコードの活用により、印刷物上で提供する情報を減らし、デザインやレイアウトにこだわることも可能になります。

追加情報や製品の詳細、プロモーション動画などに瞬時にアクセスできるので、印刷物自体が提供する情報に限定されず、顧客が必要な情報を簡単に入手できるようになります。

展示会・イベントで放映

展示会やイベントにおけるプロモーション動画活用は、多岐にわたるシーンで効果的に使用されています。

まず、展示会では、プロモーション動画を使用して、来場者の注目を引き、ブースに足を止めることが重要です。

インパクトのある映像やダイナミックなサウンドを活用することで、来場者の興味を引き、ブースに立ち寄るきっかけ作りに最適です。

また、口頭や書面での説明よりも、視覚的な要素を活用した分かりやすい製品説明や企業イメージの伝達にも役立ちます。

これにより、プロモーション動画を見て興味を持った顧客が企業に問い合わせをしてくれる可能性が高まるでしょう。
さらに、展示会後も動画を活用することで、繰り返し利用でき、効果的な情報発信が可能です。

このようにプロモーション動画は展示会やイベントでも効果的な役割を果たしてくれます。また、他にも以下のようなメリットがありま

参加人員の削減 製品やサービスに関する専門的な説明やプレゼンテーションを動画に一任できるので、展示会に必要なスタッフの数を減らし、人件費の削減につながります。
営業効率の向上 商談や質疑応答にスタッフが時間を割く余裕が生まれるので、来場者との個別対応による満足度が向上し、営業効率が高まります。
持ち運び不可製品が紹介可能 展示会ブースに持ち込むのが難しい大型の製品や危険物、無形商材(サービス)などを効果的に紹介できます。

動画広告としてSNS出稿

現代社会では多くの企業がプロモーション動画を動画広告としてSNSに出稿しています。

マス的な訴求が必要なBtoCに比べて、売り先が限定されるBtoBでは、SNSでの広告出稿という手段はメインではありませんが、最近では、BtoB企業が認知度アップやブランディングを目的にCMを打つケースも増えています

特に、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSアプリを利用した動画広告が注目を集めており、これらのSNSは、年々利用者が増加しており、多くの人々が日常的に利用しています。

その結果、動画や映像を活用したコンテンツも市場規模が年々拡大しており、動画広告に対する需要も急速に高まっています。

2023年の国内動画広告の市場調査によれば、この市場は昨年比で112%成長しており、これから益々成長していくと予想されています。
(参照:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=29827 株式会社サイバーエージェント/株式会社デジタルインファクト共同調査)

 
また、SNSのアカウント作成や運用は基本的に無料であり、さらに、「いいね」や「リツイート」を使用した拡散機能があります。
共感を得られる動画や、面白い・かっこいいなど話題性のある動画は、この拡散機能を通じて多くのユーザーの目に触れてもらう機会になるでしょう。

現代社会では、多くの企業がYouTubeなどの動画サイトやSNSを活用して「認知度アップ」を図り、自社ホームページやECサイトへ視聴者を誘導し、商品やサービスを詳しく紹介しています。

各SNS媒体の特性や利用者層を理解し、自社の製品や動画と相性の良い媒体を選択することが、SNSを効果的に活用するポイントです。

プロモーション動画の制作事例

プロモーション動画を活用して製品やサービス、ブランド、イベント、企業文化などを効果的に紹介している事例を集めました。

機能性と快適性を兼ね備えたウール製スポーツウェアの紹介動画

ウールの繊維束の内側にフィラメントを包み込み、ウールのソフトな風合いを最大限に活かしつつ快適性能高めた奇跡の新・交撚糸「NIKKE AXIO」

そのAXIOを使った幅広いシーンに対応できる快適性と機能性を備えたスポーツウェア「NIKKE AXIO PRO」の紹介動画

ショールーム等で放映することを想定し、1本を30秒・製品の特徴を3つのキーワードでまとめた動画に仕上げました。

スポーツウェアの「AXIO PRO」、リラクゼーションウェアの「AXIO RICH」、「AXIO(糸)の紹介」の3つの動画を制作しています。

メンテナンス業務を効率化する常設点検足場の紹介動画

膜の特性を活かした新しい常設点検足場の紹介動画。

橋梁のメンテナンスに関する現状(※)や製品のメリット、特筆すべき機能、エビデンスなどを5分程度にまとめました。

動画撮影が難しいこともあって全体をイラストと3DCGを使って構成。
撮影が可能な耐久試験や性能試験は動画を使うなど、さまざまな表現を使い分けてわかりすさを担保しています。

(※)橋梁の点検作業の多くは仮設足場を組んだり高所作業車を用いて行う必要があり、さらに道路管理者や鉄道管理者との協議やメンテナンスコストが毎回かかることから、足場の常設化が進められています。

営農支援システムの紹介動画

営農支援システム「KSAS」の紹介動画
PCやスマートフォン上のサービスということもあって、全編アニメーションでサービスの特長を紹介。

「圃場管理」や「作業日誌」「進捗管理」など、それぞれの機能ごとに合計7本の動画を制作。1~2分程度の短い時間で内容を端的にご説明しています。
動画はサービスサイトやYouTubeチャンネルにも掲載しページのプレゼンスを高めています。

DNA自動分離装置の紹介動画

DNA自動分離装置「GENE PREP STAR」シリーズの紹介動画。

「製品のポイントをできるだけ簡単に理解してもらう」「日本だけでなく海外でも」使用するという前提があったため、製品を詳しく解説するのではなく、特長を見出しとテンポの良い映像で端的に紹介するダイジェスト形式を採用。

カメラに写らない内部構造はイラストを作成して見える化しています。全体を通して言語による説明を極力省くことで、誰もが直感的に理解できる動画を目指しました。

高速道路のドライブ情報ポータルサイトのCM動画

ポータルサイトの立ち上げ時の制作と並行して予告サイト(ティザーサイト)を制作。

そこで公開した30秒のCM動画。「高速道路」「ドライブ」「サービスエリア」の要素をPOPなグラフィックとコミカルな動きで表現しました。

プロモーション動画を制作する前に押さえておきたいポイント

プロモーション動画を作成する前に押さえておきたいポイントを紹介します。

  • 制作する目的を明確にする
  • 5W1Hで整理する
  • 伝えるべきメッセージを絞り込む
  • 見る人に「自分ごと」だと思ってもらう
  • 競合をきちんと把握・調査しておく

制作する目的を明確にする

プロモーション動画を制作する前に、まずは目的を明確にしましょう。

プロモーションビデオを制作する一般的な目的には、「認知拡大」「販売促進」「ブランディング」「人材採用」などがあります。

しかし、目的がはっきりしていないと、動画の方向性が定まらず、ターゲットに伝えるべき内容が曖昧になって訴求力が落ちてしまいます。

例えば、販売促進が目的であれば、商品やサービスの魅力を強調するようなアプローチが必要ですが、認知拡大が目的であれば、ブランドのイメージや価値観を伝える内容が重要になります。

さらに、目的によっては必要な参考資料やデータも異なります。
例えば、販売促進が目的であれば、過去の販売データや競合他社の動向の分析が重要ですが、認知拡大が目的であれば、ターゲットの属性や行動パターンの理解が重要になります。

目的がはっきりしていれば、制作会社の選定や制作プロセス全体をスムーズに進行でき、より効果的な動画を生み出せるでしょう。

5W1Hで整理する

プロモーション動画を制作する前に5W1H「誰(Who)、何を(What)、いつ(When)、どこで(Where)、なぜ(Why)、どのように(How)」の要素を整理しましょう。

5W1Hを整理することで、プロモーション動画の方向性や効果的な配信方法を明確できます。
以下は、プロモーション動画を制作する際に考慮すべき5W1Hの具体的な例です。

・いつ(When)
動画を公開するタイミングや期間を決定します。
例: 新商品の発売前2週間から発売後1か月間
・どこで(Where)
動画を配信するプラットフォームやチャンネルを決定します。
例: YouTube、Instagram、Facebook
・誰が(Who)
ターゲット視聴者を明確に定義し、誰に向けて動画を制作するかを決定します。
例: 20代から30代の男性、子育て中の主婦、ビジネスプロフェッショナルなど
・何を(What)
動画で伝えたい内容やメッセージを明確にします。
例: 新商品の特徴や利点、キャンペーンの詳細、ブランドの価値観など
・なぜ(Why)
動画を制作する目的や背景を理解し、なぜその動画を作成する必要があるのかを明確にします。
例: 新商品の認知度を高めるため、ブランドの価値観を伝えるため、販売促進を図るためなど
どのように(How)
・動画を制作・配信する方法や手法を決定します。
例: 自社制作、制作会社の利用、アニメーションの使用、有料広告の活用、SNSでのオーガニックな拡散など

ターゲットが抱える課題やニーズを理解し、それに対する解決策を提供することを意識しましょう。特にプロモーション動画では、視聴者が直面している課題や問題を解決することで、彼らの関心を得られます。

伝えるべきメッセージを絞り込む

プロモーション動画を制作する前に伝えるべきメッセージを絞り込みましょう

伝えたい内容をあれこれとたくさん詰め込むとかえって伝わらないものになるので、メッセージは1つに絞るのがおすすめです。

メッセージを絞り込むことで、動画の再生時間もコントロールしやすくなります。
30秒以内の動画であれば、1つのメッセージに絞ることが一般的ですが、1分以上の動画の場合は2〜3つのメッセージを含めることもできます。

見る人に「自分ごと」だと思ってもらう

見る人に「自分ごと」だと思ってもらえるようなプロモーション動画を制作しましょう。

「自分ごと」だと思ってもらうというのは、ユーザーが製品やサービスを自分の状況やニーズに合ったものとして認識し、興味を持つようにすることです。

例えば、鉄道沿線の設備メンテナンスを行う企業が、そのサービスを紹介するプロモーション動画を制作する場合を考えてみましょう。

まず、動画内で鉄道沿線設備のメンテナンスに関する現状や課題を共有します。定期的なメンテナンスの必要性はあるものの、人手が不足しており、効率的な作業が難しいことや、コストと手間が増え続ける状況を明確に示します。

次に、この課題の解決策としてセンサーによる遠隔監視ソリューションを提案します。
このソリューションは、人手不足や効率性の向上、コスト削減などのメリットをもたらすことを強調します。

最後に、このソリューションの利点や将来的な活用法を提示し、鉄道沿線の設備管理に関わる視聴者が自分の課題に対する解決策を見出せるようにします。

ターゲットが抱える悩みや課題を共有して「自分に関係ある話だ」と思ってもらい、その上で解決策を提示することで、製品やサービスへの関心を高め、理解を促進していきます。

このように、動画を見る人に自分に関係のあることだと思ってもらうのが重要です。この状態を作り出すことで、ユーザは商品に関心を持ち、購買意欲が高まるでしょう。

競合をきちんと把握・調査しておく

プロモーション動画を制作する前に競合をきちんと把握・調査しておくことも重要です。

競合を徹底的に調査することは、商品やサービスの販売を成功させるために不可欠です。
自社の立ち位置を正確に把握し、競合他社との違いを明確にすることで、プロモーション動画の制作に活かせるでしょう。

競合他社との差別化を図るためには、まず、市場での自社の立ち位置の把握が必要です。

同じようなプロモーション動画を制作するだけでは話題性が生まれず、効果的なアピールもできません。そのため、競合他社の動向や成功事例を分析し、自社の戦略に取り入れましょう。

さらに、競合相手との差別化を図るためには、競合相手の商品やサービスと比較して自社の優位性を明確に示すことが必要です。

類似した商品やサービスが既に存在する場合、何が他社と異なるのか、どのように付加価値を提供するのかを明確にしておきましょう。

効果的なプロモーション動画を作るために

効果的なプロモーション動画を制作するために、いくつかのポイントに留意する必要があります。

  • 動画はできるだけ短くまとめる
  • 伝えたい内容に応じた表現方法を選択する
  • ストーリー性のある構成にする

動画はできるだけ短くまとめる

プロモーション動画はできるだけ短くまとめましょう。

製品やサービスに対する興味、関心度がそれほど高くない状態で、長々と説明をされても見る人は頭に入りません

特に、最近はビジネスシーンでも動画による情報発信が当たり前になってきていて、長い動画は敬遠される傾向にあります。

短い動画が好まれる理由として、現代社会で大量の情報が提供される中、時間を節約するために短いコンテンツが好まれる傾向があることが挙げられます。

このように、長時間の動画は視聴者の興味を失わせ、動画を最後まで見られない可能性があります。そのため、シーンの切り替えやテロップを使って情報を端的に伝え、視聴者にストレスを与えないようにしましょう。

また、視聴者が共感しやすい課題や悩み事、意識を引き付ける効果・メリットを冒頭にいれるなどの工夫を行って、見る人が視聴しやすい構成にすることが大切になります。

最終チェックでは、ムダに間延びしている箇所がないか確認し、テンポが悪ければ編集し直す必要があります。

製品・サービス単体なら1分程度、長くても3分程度の動画制作がおすすめです。

動画はできるだけ短くまとめる

プロモーション動画は伝えたい内容に応じた表現方法を選択しましょう。

動画コンテンツには、大きくわけて「実写」「アニメーション」「3DCG」の表現方法があり、伝えたい内容に応じて、表現方法を適切に使い分けることが重要です。

「実写」は製品の外観や質感、スケール感をリアルに表現すること、実際の使用方法を説明するケースに向いています。

一方、「アニメーション」は概念や流れをわかりやすくビジュアル化したり、目に見えないものや撮影が難しいものをデフォルメして端的に説明するのに向いています。

そして、「3DCG」はカメラには映せない製品や機械内部の機構を描写し、開発や設計段階の形のないものをイメージさせるのに向いています。
通常の2Dとは異なり、「3DCG」は立体的な表現が可能であり、視聴者がフォルムや質感を具体的にイメージしやすくなります。

ビジネスシーンでは誰が見ても理解しやすい表現方法が求められます。
「実写」、「アニメーション」、「3DCG」の特性を理解し、適切に使い分けることで、自社のメッセージを効果的に伝えられるでしょう。

ストーリー性のある構成にする

プロモーション動画はストーリー性のある構成にしましょう。

視聴者の心に響くストーリーを通じて、ブランドや商品に対する興味や信頼をより高められます。
ストーリー性のある動画は視聴者の共感を得やすく、長期的な印象づけにも効果的です。

動画制作においてストーリーが重要なのは、視聴者が企業や製品、サービスの魅力を理解するのに役立つからです。

かつての企業PR動画や製品・サービス紹介動画は、強みや特長、機能やスペックを伝えるだけで充分でしたが、現代ではそうではありません。

競争が激化し、単に製品やサービスのメリットを並べただけでは視聴者の関心を引くことが難しくなっています。
事実や数字の羅列よりもストーリーの方が記憶に残りやすいという研究結果も示されています。

また、ブランドストーリーを動画にすることで、自社や商品の世界観を伝え、視聴者がその世界に共感し、ファンになってくれるかもしれません。

ストーリー性を持った動画は、多くのユーザーに共感を生み、広告効果を高めるだけでなく、SNSでのシェアや拡散にも貢献します。

動画がバズるというのは、拡散性が高く面白い動画コンテンツができた証です。

広告を打たずに、より多くのユーザーに届く可能性があります。ストーリー性のある動画コンテンツを制作することで、ユーザーに強い印象を残し、ブランドの認知度や人気を高められるでしょう。

製品、サービスをただ売ることを意識して特長やメリットを羅列するのではなく、課題や悩みを解決できるソリューションとしての製品、サービスを紹介するという意識で動画を制作しましょう。

プロモーション動画の作り方に関するよくあるご質問

プロモーション動画の作り方に関するよくある質問を紹介します。

プロモーション動画の費用相場はどの程度かかる?

プロモーション動画の制作費用は、動画の種類や内容の複雑さ、撮影や編集に必要な機材や技術によって異なりますが、一般的には、30万円から300万円以上と幅広いです。

30万円〜50万円
簡単な製品紹介や画像のスライドショー的な動画、既存のイラストを使用した動画など。
(小規模ビジネスやスタートアップ企業向けの予算感)

50万円〜80万円
撮り下ろし素材を使用した動画編集やインタビュー動画、簡易アニメーションなどが制作可能。
(中堅企業や成長中のビジネス向けの予算感)

80万円〜150万円
コンパクトなコンセプトムービーや密着動画、ローカルなテレビCMなどの制作が可能。
(大手企業による短い動画やブランド向けの予算感)

150万円〜300万円
本格的なブランドムービーや役者を入れたドラマ仕立ての実写動画、15秒程度のテレビCMなどが制作可能。
(市場価値を高めたいブランド向けの予算感)

プロモーション動画の制作期間はどの程度かかる?

制作期間は一般的に1ヶ月から2ヶ月程度となります。

映像制作には、打ち合わせからキャスティングやスケジュール調整、撮影、編集などの工程が含まれます。

具体的な期間は、映像のジャンルや内容の長さ、ナレーションの選択、制作会社によって異なりますが、おおよそ2か月程度の時間がかかると考えてください。

まとめ

プロモーション動画の制作は、製品やサービス、ブランドの魅力を最大限に引き出す重要な手段です。

効果的なマーケティングを実現するためには、適切な制作手法や内容を選択し、目的に合った魅力的な動画を作成しましょう。

製品やサービスだけでなく、企業や自治体自体もプロモーション動画の制作対象に含まれますが、認知度を上げたい、魅力を伝えたいという想いは共通しています。

また、動画はWebサイトやSNS、営業現場、展示会などさまざまな場面で活用されており、現代社会においては日常的な情報発信の手段として欠かせないツールとなっています。

制作においては、予算や期間の適切な設定が重要ですが、その中でもクオリティの向上を忘れてはなりません。

見る人の心に響くストーリー性や、情報を端的に伝える工夫が求められます。動画制作に関する専門知識や技術が必要な場合は、制作会社への相談も検討してみましょう。彼らは豊富な経験と専門知識を持ち、目的に応じた効果的な動画制作をサポートしてくれます。

プロモーション動画は、魅力的な映像と共に情報を伝えることで、顧客の心を掴みます。そして、その魅力的な映像が製品サービス、ブランドの認知度を高め、購買意欲を刺激するでしょう。魅力的なプロモーション動画を制作し、顧客の心を掴んでください。

わたしたち株式会社エルモは、製造業や製薬・医療機器メーカーを中心に500社以上の動画制作実績があります。
販促PRから採用活動、ブランディング、社内の技術継承、安全教育、周年式典にいたるまでBtoB取引におけるあらゆる用途の動画を制作しています。
まずはお気軽にご相談ください。

映像制作について相談する

この記事の監修者

伝わる動画制作 編集部

伝わる動画制作 編集部

製造業や製薬、医療機器メーカーに特化した動画制作会社として、製造業・医療業界ならではの課題と、その解決法としての動画活用術を発信。広報販促、マーケティング、ブランディング、採用、研修・安全教育など、それぞれの領域における動画活用の最新情報やノウハウ、事例などを随時お伝えしています。

関連記事